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Column ・ 宇宙のはなし

秒速71km、いちばん速い流れ星に出会う夜。
──2026年のしし座流星群

11月17日の深夜から18日の明け方は、しし座流星群の見ごろです。流れ星の親は、約33年で太陽を1周するテンペル・タットル彗星。数は多くありませんが、新幹線の約850倍という猛スピードで飛ぶ流れ星に出会えるかもしれません。今年は月が夜ふけに沈むので、そのあとが狙い目です。

宇宙のはなし2026.11.02読了 約7分
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11月の夜空には、秋の流星群がもうひとつ待っています。それがしし座流星群。流れ星の数は多くありませんが、秒速約71kmという、主な流星群のなかで最速といわれる速さで飛びます。しかも親の彗星は、数十年に一度、流れ星を大量に降らせてきた“実績”の持ち主。今年は月が夜ふけに沈むので、そのあとの暗い空で、猛スピードの流れ星を探してみませんか。

しし座流星群は、どんな流星群?

流れ星(流星)は、宇宙に浮かぶ小さなちりが地球の大気にとびこんで光る現象です。くわしくは「流れ星は、星じゃない?」で紹介しています。彗星が通ったあとにはちりがたくさん残っていて、地球がその帯を通りぬける時期に流れ星が増えるのが流星群です。

しし座流星群は、毎年11月中旬ごろに見られます。もとになっているのはテンペル・タットル彗星で、太陽のまわりを約33年かけて1周します。10月のオリオン座流星群はハレー彗星、11月上旬のおうし座流星群はエンケ彗星のかけらでしたが、しし座流星群はまた別の彗星の贈りものです。

テンペル・タットル彗星の軌道と地球の軌道を太陽系の上から見た図。彗星の軌道は地球の軌道と交わっていて、地球が11月に彗星のちりの帯を横切るとしし座流星群になる(※イメージ図)
地球は毎年11月に、彗星のちりの帯を横切ります。※イメージ図
豆知識1

流星群の名前は、流れ星が飛び出してくるように見える中心点(放射点)がある星座に由来します。しし座流星群の放射点は、もちろんしし座。ただし流れ星は空のどこにでも現れるので、放射点だけを見つめず、空を広く眺めるのがコツです。

流れ星の速さは、新幹線の約850倍

流れ星の速さは、流星群によってちがいます。しし座流星群の流れ星は秒速約71km。時速に直すとおよそ26万kmで、主な流星群のなかでは最速とされています。新幹線(時速300kmとして)の約850倍で、東京から大阪までを約7秒で飛んでしまう計算です。10月のオリオン座流星群が秒速約66km、11月上旬のおうし座流星群が秒速約28kmなので、同じ流れ星でも、しし座はまさに“快速”です。

33年に一度の「流星嵐」

しし座流星群には、もうひとつ有名な顔があります。親のテンペル・タットル彗星が約33年かけて太陽を1周する周期にあわせて、数十年に一度、流れ星が大量に出現する年があるのです。1966年には、一時的に1秒間に40個ほどが流れたと推定されています。1999年や2001年にも、大出現がありました。

豆知識2

ただし、2026年は大出現の年ではありません。例年、1時間に5個程度と、数は少なめです(天気予報サイト「tenki.jp」の記載)。「たくさん降る」と期待しすぎず、速くて明るい流れ星に一つでも出会えたらラッキー、という気持ちで楽しみましょう。

2026年は、月が沈んだあとが見ごろ

極大(流れ星がいちばん多くなる時刻)は、11月18日の9時ごろと予測されています。これは日本では昼間なので、観察のチャンスは17日の深夜から18日の明け方です。流れ星を見るいちばんの敵は月明かりですが、17日は上弦の半月で、東京では23時07分ごろに月が沈みます。そのあとの暗い空が狙い目です。

2026年11月17日夜から18日明け方の観察タイムライン。月の入りは23時07分ごろ、しし座は23時ごろから東の空に昇りはじめる。東京の計算値
月が沈んだあとが、いちばんの見ごろです。(※東京の計算値・目安)
  • 11月17日(火)20時47分上弦(半月)。夕方から夜の前半は、月明かりがあります。
  • 17日 23時07分ごろ東京での月の入り。ここから夜明け前までは、月明かりのない暗い空になります。
  • 17日 23時ごろ〜しし座が東の空に昇りはじめ、夜が深まるほど高くなります。放射点が高いほど、流れ星を見つけやすくなります。
  • 18日(水)明け方夜明け前まで楽しめます。東京の日の出は6時22分ごろです。

時刻は東京の計算値で、地域によって少しずれます。お住まいの地域の月の入りは、国立天文台などの暦で確認してみてください。月の満ち欠けのしくみは「月の裏側」のはなしでも紹介しています。

見かたのコツ

  • いつ17日の23時すぎから、夜明け前まで。放射点のしし座が昇ってくるので、夜ふけほど流れ星が見つかりやすくなります。
  • どこで街あかりから離れた、空が広く開けた場所がおすすめです。ベランダや公園でも、まわりの照明が目に入らない場所なら楽しめます。
  • どちらを方角を決めすぎず、東から南東の空を中心に、空全体をぼんやり眺めます。流れ星は空のどこにでも現れます。
  • 目を慣らす暗い場所に目が慣れるまで、15分ほどかかります。スマホの画面を見ると、慣れた目がリセットされます。
  • 防寒11月中旬の夜明け前は、かなり冷えこみます。厚手の上着、ブランケット、あたたかい飲み物を。レジャーシートに寝転がると、首も楽です。
  • 安全暗い場所では足元に気をつけて。道路わきや、立ち入りが禁止された場所は避けましょう。
豆知識3

11月は流れ星の多い月です。上旬のおうし座流星群は、北群が13日ごろに極大をむかえます。ゆっくり流れるおうし座と、速いしし座。同じ11月に、まったく性格のちがう流れ星を見くらべられるのも楽しみです。

流れ星の夜を、ロケットで見たら?

地球の大気のなかで光る流れ星を、もし宇宙から見たら、どんな景色でしょう。そんな想像をふくらませながら、ローデンの月面歩行ARデモで宇宙気分を味わってみませんか。スマホのカメラ越しに月面を歩いて足あとを残せるほか、ロケットの打ち上げも見られます。デモは約30秒、アプリのインストールは不要です。iPhoneはSafari、AndroidはChromeで開いてください(SNSアプリ内のブラウザでは動かないことがあります)。

しし座流星群は、数は多くなくても、猛スピードの一瞬にめぐり会える特別な流星群です。上着を一枚多めに着て、夜ふけの空を見上げてみてください。

RODEN & SPACE

宇宙を、“遠い話”で終わらせない。

ローデンは、宇宙ミュージアム「ソラミル」の運営や、スペースポート高知への参画、スマホで月面を歩く月面歩行AR、宇宙食開発や「宇宙縁日」などのイベントを通じて、宇宙を身近なワクワクに変える取り組みを進めています。

このコラムでも、宇宙やロケット、そしてミライの話を、これからやさしくお届けしていきます。

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